2022年度 ドイツ現代史学会第45回大会

日時:2022年9月17日(土)
場所:「Zoomウェビナーによるオンライン方式」にて開催
プログラム:
9月17日(土)
午前の部 10時30分-11時25分
自由論題報告(報告40分+質疑応答15分)(報告者/司会者敬称略)
10:30~11:25 中川洋一(立命館大学)/司会:北村厚(神戸学院大学)「ドイツとEUの国境/境界問題」

午後の部 13時40分-18時
書評会(登壇者敬称略)
川越修(著)『アンゲラ・メルケルの東ドイツ――「劣化する社会」を生きる人びと』(ナカニシヤ出版・2022 年2月)
13:40-13:45 趣旨説明:北村陽子(名古屋大学)
13:45-14:15 第①報告:河合信晴(広島大学)
14:15-14:45 第②報告:石井聡(近畿大学)
14:45-15:15 第③報告:松戸清裕(北海学園大学)
15:30-16:15 著者リプライ:川越修(同志社大学名誉教授)
16:25-17:30 質疑応答

書評会主旨
東ドイツが西ドイツと統合して三十余年。社会主義制度下のドイツを知らない世代が一つ成長した時代が経過した。本書の副題にある「劣化する社会を生きる」には、日本社会に生きるわたしたちにとって、東ドイツ社会の事例が「過去との対話」(E.H.カー)の素材になりうるのではないかという著者の問題意識から生まれている。この「劣化」とは、社会主義国の東ドイツに固有の問題ではなく、その要因や現象は異なっても、今の日本にも見られるものである。「劣化」とその逆方向への変化である「発展」が相互にぶつかることで、社会に「改革」がもたらされることもあれば、社会を「崩壊」に導くこともあるという。
折しも2022年2月24日、ロシアがウクライナに対して軍事行動を起こした。社会主義制度から離れたロシアで、社会主義国時代の冷戦をほうふつとさせるような言動の指導者が軍事行動を起こした状況下で、あらためて社会主義を考えてみる必要があるのではないか。本書評会は、そうした問題関心のもと、「劣化する社会」を生きる人びとに焦点を当てて、3名の評者――東ドイツ史の視点から河合信晴氏と石井聡氏、そして別の社会主義国の事例としてソ連史の視点から松戸清裕氏を迎えて、各自の研究テーマに即した内容で語っていただくことを企画した。評者に対する著者の川越修氏からのリプライと意見をあわせて、社会主義をあらためて考える機会としたい。

ドイツ現代史学会総会 17:30-18:00
今年度運営委員会からのご挨拶
会計報告
次年度開催校・運営委員のご紹介等