「現代史研究会からのお知らせ」カテゴリーアーカイブ

2017-2018年度の例会

○2017〜2018年度 現代史研究会 7月例会
日時:2018年7月14日(土)13:00~
場所:東京大学本郷キャンパス 法文1号館1階114教室
第1報告:犬飼崇人氏(学習院大学文学部史学科助教)
 報告題目:「フランス第三共和政期の林間学校活動から見る児童の貧困と衛生」
 コメンテータ:上垣豊氏(龍谷大学)
第2報告:松本祐生子氏(東京大学大学院人文社会系研究科博士課程)
 報告題目:「戦後スターリン期の祭典 モスクワ800周年記念祭を中心に(仮)」
 コメンテータ:瀧口順也氏(龍谷大学)


○2017〜2018年度 現代史研究会 6月例会
日時:2018年6月16日(土)14:00~17:00
場所:早稲田大学早稲田キャンパス 16号館106教室
合評会 橋本伸也編著『せめぎあう中東欧・ロシアの歴史認識問題――ナチズムと社会主義の過去をめぐる葛藤』(ミネルヴァ書房)
コメント:西山暁義氏(共立女子大学)、篠原琢氏(東京外国語大学)
リプライ:橋本伸也氏(関西学院大学)ほか分担執筆者


○2017〜2018年度 現代史研究会 4月例会
日時: 2018年4月22日(日) 14:00 ~
場所: 東京大学本郷キャンパス 法文1号館319教室
報告題目:「ナチスによる強制断種・『安楽死』の過去と戦後ドイツ-犠牲者および遺族に着目して-」
報告者:紀愛子氏(日本学術振興会特別研究員PD)
コメンテータ:小野寺拓也氏(東京外国語大学)       


○2017〜2018年度 現代史研究会 3月例会
日時: 2018年3月25日(日) 14:00 – 17:00
場所: 明治大学駿河台キャンパス 研究棟4階第1会議室
内容: 川越修・矢野久著『明日に架ける歴史学』書評および著者リプライ
書評者 高岡裕之氏(関西学院大学)
(*科研費・基盤研究(C)「東ドイツ社会国家にみるセクシュアリティと政治の関係性」 (研究代表者:水戸部由枝、研究課題番号:16K02051)との共催 )


○2017〜2018年度 現代史研究会 2月例会
日時:2018年2月23日(金)、15:00-18:00
場所:共立女子大学本館11階、1140講義室
講演者:レベッカ・ハーバーマス(ゲッティンゲン大学教授)
題目:Religious Mission in Global History: Knowledge Making in Colonial Times (英語による講演)
要旨:This paper argues that the role mission played for the making of modern knowledge has to be reevaluated. During the long nineteenth century European and American missionaries, be they catholic or protestant, began to build up a world-wide web of mission stations, connecting remote areas within different regions out and inside of Europe. One connected via mission newsletters and journals, this web not only helped to spread Christian faith and Christian rituals to the colonies. It also served as a network of various kinds of knowledge, gained on the ground by the missionaries who had to learn the language in their mission field as well as to gain a basic understanding of the respective community. They wrote entire language manuals and grammar books of thousands of until than in Europe unknown languages, they studied rituals, and observed natural phenomena in all parts of the world. This new world of missionary knowledge has not remained without influence on the making of new academic disciplines such as anthropology, religious studies botany and tropical medicine, all coming into being around 1900. However, missionaries not only had to offer an add-on to these disciplines, it shaped and reshaped some of them in a particular way and therewith contributed to modern epistemologies.
Having a fresh look at these contributions from a global history perspective offers new insights into the global dimension of modern knowledge production in the long nineteenth century. At the same time, it opens up new questions concerning the religious or vice versa secular dimension of these modern epistemologies.

講演者プロフィール:Rebekka Habermas is Professor for Modern History at the Georg August University Göttingen, Germany, since 2000. She received her PhD from the University of Saarbrucken and her habilitation (Frauen und Männer des Bürgertum. Eine Familiengeschichte, Goettingen: Vandenhoeck Rupprecht 2000) at the University of Bielefeld. She was guest professor at the EHESS, Paris and at the Université de Montréal; Richard von Weizsäcker Fellow at St Antony’s College/Oxford; Theodor Heuss Professor at the New School /New York. Her research fields are the social and cultural history of 19th century Germany, criminal history ( Thieves in Court. The Making of the German Legal System in the Nineteenth Century, Cambridge: CUP 2016) and religious. Her most recent research deals with colonial history (Skandal in Togo. Ein Kapitel deutscher Kolonialgeschichte (Frankfurt: S. Fischer 2016) history of missions and the history of colonial knowledge.


○2017〜2018年度 現代史研究会 12月例会
日時:2017年12月9日(土)14:00~
場所:東京大学本郷キャンパス、法文1号館114教室
報告者:田村円氏(東京大学大学院)
報告題目:「ホロコースト後のドイツ人とユダヤ人の相互理解の試み―カール・マルクス(1897-1966)の戦後初期の取り組みから」
コメンテータ:武井彩佳氏(学習院女子大学)

『現代史研究』バックナンバー電子化公開のお知らせ

本会の会誌『現代史研究』のバックナンバーの電子版が追加公開されました。
現在、これまでの分とあわせ、第52号(2006年)~第61号(2015年)の学術コンテンツが「J-STAGE」でご覧いただけます。

下記のサイトよりご覧ください。
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/gendaishikenkyu/-char/ja

2018年6月 現代史研究会運営委員会

会費長期未納者の退会手続きについて

2016-17年度より遡及して4年以上会費を納入されていない方につきましては、 2003年7月総会の決議(3年間以上の会費未納者は退会処分とする)に準拠し2017年12月をもちまして退会の手続きを取らせていただきました。
そのため2016-17年度分の会誌(『現代史研究』第63号)は発送しておりません。

未納分の会費を納めていただければ復会の手続きを取りますので、会員継続を希望される方は、下記の現代史研究会運営委員会のアドレスまでご連絡ください。
今年度末(2018年9月末)までに復会された場合、2016-17年度会誌(『現代史研究』第63号)をお送りいたします。
その場合の郵送費は、大変恐縮ですが「着払い」としてご負担いただきますので、会誌ご希望の有無もあわせてお知らせいただければ幸いに存じます。

2017年12月 現代史研究会事務局

2016-2017年度の例会

○2016〜2017年度 現代史研究会 会員総会および11月例会(合評会)
日時:2017年11月18日(土)13:30~
会場:明治大学駿河台キャンパスリバティタワー7階 1075教室
1. 総会  13:30~14:00
2. 合評会 14:00~17:00
 〇クリストファー・クラーク著、小原淳訳『夢遊病者たち-第一次世界大戦はいかにして始まったか』(みすず書房、2017年)合評会
 評者:西山暁義(共立女子大学)、渡辺知(東海大学)
 リプライ:小原淳(早稲田大学)


○2016〜2017年度 現代史研究会 7月例会
日時:7月15日(土)14:00~
場所:成城大学 3号館3階 小会議室
報告タイトル:「第一次世界大戦期ドイツのカトリック戦場司牧――バイエルン軍従軍司祭の活動を中心に」
報告者:尾崎修治氏(静岡県立大学)
コメンテータ:丸畠宏太氏(敬和学園大学)
報告概要:
本報告は、第一次世界大戦の戦場で、カトリックの従軍司祭が兵士のためにおこなった司牧活動について、ドイツ、バイエルン軍の事例を中心に考察する。
 従軍司祭は、軍隊生活のなかで定期的にミサを執り行いつつ、ひとたび戦闘が始まれば、出陣前に兵士を鼓舞する説教をおこない、彼らのために秘跡を授け「神の加護」を祈り、野戦病院では傷病兵に寄り沿い、彼らを「神のもと」へと送り出し、埋葬に立ち会った。
そうした、従軍司祭の活動とその心性の考察を通じて、戦争における宗教の役割を考えたい。


○2016〜2017年度 現代史研究会 6月例会
日時:2017年6月3日(土)13:00~
場所:東京大学本郷キャンパス、法文1号館1階114教室

第一報告タイトル「明治初期日本における廃藩置県と藩債の継承」
報告者:小林延人氏(秀明大学)
コメンテータ:小幡圭祐氏(慶応義塾大学・日本学術振興会特別研究員PD)
報告概要:
近世期の日本(17~19世紀半ば)では、両替商などの商家が各藩に貸付を行っていた(大名貸)。
ところが、明治維新の過程で版籍奉還(1869)と廃藩置県(1871)が断行され、領主権力としての藩は消滅することとなる。 その際、明治維新政府は一部の藩債を政府の債務として継承し、一部の藩債を棄捐する藩債処分を行った。
本報告では、①公権力による財産権の保護という観点から、そして②近世期の資本蓄積を近代に持ち越すという観点から、大名貸の展開と藩債処分の商家への影響を分析する。

第二報告タイトル「第一次世界大戦直後のオーバーシュレージエンにおける分離主義運動」
報告者:衣笠太朗氏(東京大学大学院・日本学術振興会特別研究員)
コメンテータ:篠原琢氏(東京外国語大学)
報告概要:1920年の1年間において、ドイツとポーランドからの独立を目指す当該分離主義者が、パリ講和会議とヴェルサイユ条約、ポーランド側の蜂起などを経る中で、どのような活動を展開したのか検討する。


○2016〜2017年度 現代史研究会 4月例会
日時:2017年4月15日(土)14:00~
場所:明治大学駿河台キャンパス猿楽町校舎3階・史学地理学科共同演習室
【報告概要】
報告タイトル:「歴史を展示する―エノラ・ゲイ展にみるアメリカ合衆国の太平洋戦争観」
報告者:藤田怜史氏(明治大学)
コメンテータ:川口悠子氏(法政大学)
報告概要:
2016年6月、アメリカ合衆国の現職大統領としては初めて、バラク・オバマが原爆投下後の広島を訪問した。彼がそこで、第二次世界大戦が「残酷な形で」終わったと述べたことは、アメリカにおける戦争観の変化を示唆したように思われる。
本報告は、その約20年前に国立航空宇宙博物館が計画し、保守的・愛国主義的な圧力によって頓挫させられたエノラ・ゲイ展に着目する。これまでエノラ・ゲイ展に関しては、それを中止せしめた側の戦争観が注目されてきたが、本報告は、博物館側が示そうとした二次大戦像のなかに、上述した戦争観の変化の起源を見出すものである。
とりわけ、大戦中に大規模に展開された戦略爆撃について、博物館がどのような展示を試みたかに注目したい。そこに、オバマ元大統領が「残酷な形で」戦争が終わったと述べたこととのきわめて強い関連があると考えるからである。


○2016〜2017年度 現代史研究会 3月例会
日時:2017年3月29日(水)14:00~18:00
会場:明治大学駿河台キャンパス研究棟2階 第9会議室
【合評会】
近代ヨーロッパ史における宗教研究の意義を考える——『近代ヨーロッパとキリスト教——カトリシズムの社会史』(勁草書房、2016)を手がかりに
評者  関 哲行氏(流通経済大学)
    松嶌明男氏(北海道大学)
    井上茂子氏(上智大学)
概要
「世俗化のトップランナー」とみなされてきた近代ヨーロッパ。しかし近年では、歴史を動かし社会を形作る要因としての宗教に関心が寄せられつつある。
昨年刊行された『近代ヨーロッパとキリスト教——カトリシズムの社会史』(中野智世・前田更子・渡邊千秋・尾崎修治編著、勁草書房、2016年)を手がかりに、ヨーロッパの中世史、近代史、現代史の各領域から3人の評者を迎え、近現代史において宗教を研究対象として俎上にあげることの意義と可能性、課題、そして困難について、幅広く議論する場としたい。  

*本例会は、科学研究費助成事業基盤研究(B)「近代ヨーロッパ社会の形成・変容過程における宗教の役割――カトリシズムの社会史的考察(課題番号26284117)」との共催で行われました。


○2016〜2017年度 現代史研究会・東欧史研究会 12月合同例会
日時:2016年12月17日(土)13:30 ~17:30
会場:國學院大學 120 周年記念 1 号館 3 階 1304 教室
【合評会】
1. ヤーン・ユリーチェク著、長與進訳『彗星と飛行機と幻の祖国と――ミラン・ラスチスラウ・シチェファーニクの生涯』 (成文社、2015 年)
評者:香坂直樹氏
リプライ:長與進氏
2. ヘルムート・ラインアルター著、増谷英樹・上村敏郎訳『フリーメイソンの歴史と思想――「陰謀論」批判の本格的研究』 (三和書籍、2016 年)
評者:水野博子氏
リプライ:増谷英樹氏、上村敏郎氏


○2016〜2017年度 現代史研究会 11月例会
日時:2016年11月23日(水)13:00~
会場:明治大学駿河台キャンパス・リバティタワー15階1154教室
○第1報告
アンドレア・シュトゥルツ (Andrea Strutz) 氏(ルートヴィヒ・ボルツマン研究所歴史部門研究員)
Flucht, Vertreibung und Erinnerung: Intergenerationelles Gedächtnis in Familien österreichisch-jüdischer Vertriebener(「亡命、追放、想起―オーストリア・ユダヤ系被追放者家族の間世代的記憶―」)
概要:
本報告では、1938年のナチ・ドイツによるオーストリア併合後に生じたユダヤ系住民への迫害と、その迫害を逃れてニューヨークに渡ったオーストリア・ユダヤ系家族 における間世代的記憶を検討する。とくに、故郷とそこからの追放、人種的迫害の体験が、移住先で子や孫にどのように語り継がれ、家族の記憶を形成しているのか、聞き取り調 査に基づき考察する。
コメンテータ:木村真氏(日本女子大学)

○第2報告
モニカ・シュトロームベルガー(Monika Stromberger)氏(グラーツ大学講師)
Der Zweite Weltkrieg in der Gedächtniskultur Sloweniens und Österreichs. Ein Vergleich von Erinnerungsräumen in der unmittelbaren Nachkriegszeit
「スロヴェニアとオーストリアの記憶文化にみる第二次世界大戦―戦後初期における記憶空間の比較から―」
概要:
本報告では、旧ユーゴスラヴィアのスロヴェニア共和国とオーストリア・シュタイアーマルク州の記憶言説とその実践について、第二次世界大戦後から1960年代までを 比較検討する。とくに、語りの枠組みとしての「冷戦」と、理論的な基盤としての記憶空間論(アライダ・アスマン)を手がかりに、「英雄像」と「犠牲者像」の構築とその過程 における追悼の役割について考察する。その際、具体的な記念碑を参照し、社会主義と自由民主主義共和国の間には一見するよりも多くの共通性があることを示したい。
コメンテータ:山崎信一氏(明治大学)、藤井欣子氏(東京外国語大学)

※2016年~2019年度科研費(基盤研究(B))「青いウィーンにみる「最底辺」社会層の生活史―「下」からのグローバルヒストリー研究」(代表:水野博子) 及び明治大学西洋史ゼミとの共催で開催いたしました。

『現代史研究』バックナンバー電子化公開開始のお知らせ

現代史研究会運営委員会では、かねてより会誌『現代史研究』のバックナンバーの電子化事業に取り組んでまいりましたが、このたび科学技術振興機構のJ-Stageを利用して、ようやく公開の運びとなりました。

2017年3月30日より、下記のサイトにて公開を開始します。
J-Stageトップページ
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja
画面上部右の検索窓で「現代史研究」と入力・検索してください。

公開は、『現代史研究』に掲載されたすべての学術コンテンツで、刊行後2年経過したものが対象となります。最初は第56号(2010年刊行)のみの公開ですが、今後次第に増やしていく予定です。
本事業に対して、これまで長期間にわたり会員の皆様のご協力・ご理解をいただいたことに感謝いたします。今後も何とぞよろしくお願いいたします。

現代史研究会運営委員会