2022-23年度 現代史研究会 7月例会

【国際ワークショップ「東欧の体制転換と新自由主義――1989年以降のヨーロッパ」】
The New Order on the Old Continent:
The History of Neoliberal Europe after 1989
日時:2023年7月22日(土)15:00-18:00
場所:成城大学 3号館311教室
使用言語:英語
実施形態:対面+オンライン(Zoom)
オンライン参加用の登録フォーム:https://forms.gle/MeDWB8vRydaMBnTu5
対面参加の方はフォーム入力は不要です。直接、会場にいらしてください。

報告者:フィリップ・テーア(ウィーン大学)
      Philipp Ther (University of Vienna)

コメンテータ:板橋拓己(東京大学)
       福元健之(福岡大学)

主催:現代史研究会、東欧史研究会
   科学研究費補助金・基盤(C)20K01482
共催:成城大学研究機構グローカル研究センター

問い合わせ:福田 宏(成城大学)hifukuda@seijo.ac.jp


=============================
フィリップ・テーア(Philipp Ther, 1967-)。ウィーン大学教授。中央ヨーロッパ史。同大において転換史研究センター(RECET)を設立。フィレンツェの欧州大学院(EUI)にて欧州比較史担当の教授を歴任。著書『旧大陸の新秩序:新自由主義的ヨーロッパ』(ズアカンプ社、独語、初版2014年)は2015年のライプツィヒ書籍見本市にてノンフィクション部門賞を受賞。本書は、英訳 Europe since 1989: A History (Princeton Univ. Press, 2016) の他、ポーランド語、チェコ語、フィンランド語、ブルガリア語、中国語に翻訳されている。この作品は、旧東欧における体制転換の歴史など、その後の転換史研究3部作にとっての出発点となった。2点目は『もう一つの歴史の終わり:大転換について』(ズアカンプ社、2019年)(ポーランド語2020年、チェコ語2022年)、3点目は共著の『転換の嵐のなかで:社会主義期からEU時代にかけての二つの造船所』(ズアカンプ社、2022年)である。2点目の著作については、2023年に英訳(増補改訂版)How the West Lost the Peace: The Great Transformation since 1989 (Polity Press) が刊行される予定である。

初期の研究成果として、難民・移民史、民族浄化、音楽などについての著作がある。以下、各著作の英訳タイトルを挙げる。The Dark Side of Nation States: Ethnic Cleansing in Modern Europe, Berghahn Press, 2014 (German 2011, Polish 2012, Czech 2017); The Outsiders: Refugees in Europe since 1492, Princeton Univ. Press, 2019 (German 2017, Spanish 2022); Center Stage: Operatic Culture and Nation Building in 19th Century Central Europe, Purdue Univ. Press, 2014 (Czech 2008, German 2005). また、合計で12冊の共著があり、計15のヨーロッパ言語に翻訳されている。2019年には、研究者に授与されるオーストリア最高の賞であるヴィトゲンシュタイン賞を受賞。

なお、現時点で邦訳された著作はないものの、代表的作品である『旧大陸の新秩序:新自由主義的ヨーロッパ』(2023年に増補改訂された版)の翻訳が予定されている。

テーア氏の詳細については:https://transformations.univie.ac.at/en/members/philipp-ther/